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潮騒JTCの就労支援事業を掲載~創刊10周年の「ビッグイシュー」日本版
 創刊10周年を迎えたホームレス支援誌「ビッグイシュー」日本版の第222号(9月1日発行)に、鹿嶋市のNPO法人・潮騒ジョブトレーニングセンター(潮騒JTC)に関する記事が掲載されました。ファイザープログラムに取り組む全国の各団体のうちでも評価の高い活動をしているケースを紹介する欄に、見開き2㌻カラーで潮騒JTCが推進しているファイザープロジェクトの概要が、コンパクトな記事にまとめられています。
 ご覧いただければ分かりますが、紙面の中で栗原豊施設長の表情がとても生き生きと捉えられています。プロのカメラマンの腕は言うまでもありませんが、とても古希(70歳)とは思えない若さを感じます。つい10年前まで、覚醒剤とアルコールに蝕まれて社会と刑務所を往復し、前科7犯・通算20年の監獄暮らしを経験してきた人物とは思えません。
 11月17日に鹿嶋勤労文化会館で開く潮騒JTC8周年フォーラムで、ゲストスピーカーを務めていただく元ヤクザのキリスト教牧師、進藤龍也氏が指摘するように「人生はやり直せる」の手本です。栗原施設長が希望に満ちた表情で紙面に登場しているように、依存からの回復は新しい人生の素晴らしさを物語っています。
 潮騒JTCが、他の商業雑誌ではなくビッグイシュー誌に登場したことはとても意義深いものがあります。というのも同誌はダルク(薬物依存症の民間回復施設)と同じ当事者活動によって発行されています。ホームレスに仕事(販売活動)を提供し、自立支援を促すための雑誌です。定価300円のうち160円が販売員の収入になるシステムで、時間はかかっても住居を見つけ、定職に就ける仕組み作りの下支えをしています。
 同誌が、この9月で同誌が10周年を迎えたことは「日本では不可能なビジネスモデル」という常識を覆すもので、社会に一定のインパクトを与える存在になっていることを意味します。生活保護への依存が批判される風潮だけに、自立を志向して10年も地道な活動を続ける努力には頭が下がりますし、潮騒にも大きな励みとなります。
 これまでに販売者となった人は延べ1427人、現役販売者1323人、新しい仕事を見つけて就職した人は162人になるということです。たった30㌻ですが、販売員が誇りをもって売るために「お金を出す価値のある雑誌」として商業誌に劣らないクオリティーが追求されています。
 「ホームレスは救済の対象ではなく、ビジネスの対等なパートナー」との考え方は、潮騒が進めるファイザープロジェクトの就労支援に通じます。社会問題の当事者になった人がその問題解決の担い手になって初めて、その社会問題は解決されるという“セルフヘルプ”理念は、これからの社会の大きなビジョンとなる予感を抱かせます。


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創刊10周年を迎えたホームレス支援誌「ビッグイシュー」日本版の第222号(9月1日発行)


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潮騒JTCに関する記事は28㌻(ファイザープログラム紹介欄)に掲載されています
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