元新聞記者による辛口コラム・エッセー、イラストと写真です。ご意見ご感想をお気軽にお待ちしています。(記事・画像の無断転載と無断複製・配布を堅く禁じ、万一発見した場合しかるべき処置を取ります)
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「話せば分かる」備えあれば憂いなし」が無効の時代?
 子どものころ悪さをすると、周囲の大人から「お天道様はしっかり見ているぞ」としかられた▼これといった神様(信仰)もモラルもなかったけれど、地域社会にはある種の黙契のような自律的な力学が連綿として働いていた。半面、これには相互監視の息苦しさも伴っていた▼同じように「世間様は見ている」と教えられたように、この国では世間の目が行動の基準になっていた。しかし、地域共同体が崩壊して野放図なミーイズムがまん延すると、事態は一変した▼もちろん昔だって、個人の利害がぶつかり合う場面では「他人くたばれ我繁盛」「隣に蔵が建てば腹が立つ」という心情はあった。でも、個々には矛盾を抱えながら全体の秩序は保たれていた▼今や若者だけでなく大人社会も権利意識ばかりが強くなり、いろんな場面で法や規範を明文化しなくてはトラブルが解決できなくなっている。「話せば分かる」時代ではなくなったようだ▼社会のたがが外れたと思い知らされたのはオウム無差別テロ事件以降だろう。何の落ち度もないのに、たまたまそこに居合わせただけで命を奪われ、犯罪被害者になる時代が到来した▼既に阪神大震災で萌芽が感じられたが、極め付きは昨年の3・11東日本大震災。「備えあれば憂いなし」の限界を思い知らさせ、日本人の自然に対する構え方や生き方そのものを根本的に問い直した▼自然にしろ人為的にしろ、あまりにも理不尽に命を奪われる悲劇は、どうしたら防げるのだろうか。誰もビジョンを描けないだけに、自分を棚に上げ、高みから正論を吐く輩だけは信用しないようにしよう。

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テーマ:写真日記 - ジャンル:写真

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