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元新聞記者による辛口コラム・エッセー、イラストと写真です。ご意見ご感想をお気軽にお待ちしています。(記事・画像の無断転載と無断複製・配布を堅く禁じ、万一発見した場合しかるべき処置を取ります)
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念願の就労支援プログラム開発へ/人気のファイザー助成事業に認定/競争率15倍の難関をクリア/依存症回復施設、潮騒JTC/茨城 鹿嶋市
 -社会的に意義ある活動ながら、乏しい自主財源で日の当たりにくいメンタルヘルス(心の健康)活動を持続している自助グループや市民団体、NPO法人などに人気の外資系企業による助成事業「ファイザープログラム」に、鹿嶋市にある薬物・アルコール依存症の民間回復施設「潮騒ジョブトレーニングセンター(略称・潮騒JTC)」(栗原豊施設長)が選ばれた。競争率15倍の難関を突破したプロジェクトテーマは、「薬物・アルコール依存症者の自立支援および就労プログラム開発モデル事業」。今年1月から12月まで1年間を掛け、体系的で実践的なジョブトレ・プログラムを開発する計画だ。

60歳で施設立ち上げ

 潮騒JTCは2006年3月に、鹿嶋市役所近くのアパートを借り上げて産声を上げた。千葉ダルク(千葉市)や鹿島ダルク(神栖市)で回復した栗原さんが仲間と共に「鹿嶋潮騒ダルク」として設立。長く任侠道を歩んだ栗原さんは60歳でダルクにつながったことから、「高齢者でも受け入れるダルクを」との思い入れを強くした。
 独立当初から将来の社会復帰に向けた職業訓練に力を入れようと、試行的ながら土建業の補助作業などの仕事プログラムを採用。しかし、肝心の依存症の回復プログラムが手薄だったのに加え、仕事を終えて通う夜の自助グループ参加がままならず、仕事柄飲酒の誘惑もあって入寮者らのスリップ(再飲酒、薬物再使用)が相次いだ。
 困難な船出ながら少しずつ入寮者が増えて施設が手狭になり、翌07年9月には同市郊外のクリニックだった建物に移転。これを機に就労を意識した社会復帰施設として「潮騒ジョブトレーニングセンター」と改名し、全国に60カ所以上に増えたダルク内でも、就労支援と職業訓練に力を入れる施設として特徴を打ち出した。

マンパワーを活かす

 その後、栗原さんが東京・新宿区役所の相談業務を受託したこともあり、主に飲酒問題を抱える中高年ホームレスの入寮者が急増。このため09年12月、新たに海岸部の民宿だった建物(定員約70人)を入手し、同所を人数の多いアルコール依存症者向け施設に、元クリニックを薬物依存症者らの施設とした。
 施設の陣容が整ったのと並行し、社会的な信用を高めようと同時期にNPO法人に認証。今では全国のダルクで最も多い約70人が入寮し、ギャンブルや統合失調症など重複障害を抱える依存症者も受け入れている。平均年齢も40代後半で高齢化に拍車が掛かっている。入寮者の多くが家族から見放され、本人も経済力がないために生活保護受給者がほとんどを占める。
 潮騒JTCでは、数多いアルコール依存症者が過去に一定の就労体験があり、社会経験を持つ者が多いことから、ボランティアの仕事プログラム(形は地域貢献活動)に積極的に取り組み、自力で雇用環境の開拓に努めている。地域の協力者も現れ、造園や土木、簡易リフォーム、除草作業などマンパワーを生かしたシルバー人材センターのような軽作業で実績を上げつつある。

(二回に分けます)
続く

 【ファイザープログラムとは】
心身の健康に取り組む市民活動・市民研究を応援する助成プログラム。世界的な製薬企業ファイザーが2000年に社会貢献として創設した。公的機関からのサービスや社会資源の十分に整っていない分野の活動・研究を重点的に支援している。最長3年間の継続した支援や関係者の人件費や事務所家賃・光熱費などの経費も助成するため、年度ごとにテーマを深化させ、より本格的なプロジェクトを実現できる。11年度(第11回)は、全国から181件の応募があり、審査の結果、新規事業12件(総額2801万円)継続助成11件(総額2000万円)が助成対象プロジェクトとして選ばれた。

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2011年度・ファイザープログラムの新規助成団体に選ばれた潮騒ジョブトレーニングセンター=鹿嶋市宮津台(昨年12月28日の歳末餅つき大会)
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