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依存症者社会復帰施設、茨城ダルクの20年。茨城県結城市 岩井さんのあくなき挑戦を振り返る 3
        周囲を巻き込む才能には脱帽

 ただ、ぼくが気になっているのは、そうした岩井さんの生活態度ではなく専門分野の依存症の枠を飛び越えて、岩井さんが知らず知らずのうちに子育てや道徳、人生論などを説く場面が増えているように、このところ思えることだ。学校での薬物乱用防止教育などの講演の場面で「俺は先生じゃない。単なるヤク中のおじさんです」と言いながらも、教導役を担い、時折、人生や道を説く方向に流れることには、ちょっとだけ岩井さんに違和感や危うさを抱く。これまで数多くのTVや雑誌などに登場し、大手出版社からも評判となった著作をものしてきた岩井さんだが、計算ずくで近づいてくる各種メディアに乗せられて、岩井さんの疲れを知らないパワーが“消費”させられることはないだろうか? もっとも百戦錬磨のしたたかな岩井さんのことだから、自分たちの都合だけで岩井さんを利用しようとするメディアの意図など初めからお見通しで、逆にメディアを手玉に取って自分たちのペースに巻き込んでいるのかもしれない。
 とにかく岩井さんの(というよりも依存症者の)得意芸でもある「周囲を巻き込む」才能には卓越したものがある。これによって、岩井さんは優れた多くの人材を茨城ダルクに結集させ、たくさんの味方をつけたことは疑いない。ただ、近づき過ぎた人たちの中には、岩井さんに別の顔(依存症者のマイナス面?)を見て、失望して踵(きびす)を返した人もいるようだ。別に万人に好かれることや自分を偽ってまで他人の関心を買ったり、いい顔をする必要はないとしても、そこの部分は岩井さんにとって自分を批判的に映す鏡として、貴重な反省材料になると思っている。ぼくなどはずるいから、そこは適度にバランスを取って、岩井さんとは程よく“水くさい”関係を維持してきた。これが岩井さんとの交渉史が長続きしている秘訣かもしれない。

続く

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