元新聞記者による辛口コラム・エッセー、イラストと写真です。ご意見ご感想をお気軽にお待ちしています。(記事・画像の無断転載と無断複製・配布を堅く禁じ、万一発見した場合しかるべき処置を取ります)
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近藤恒夫氏連載第4回。病気(依存症)は人を選ばない/飲酒問題に苦しんだ故中川大臣
 ●ひたすら頭を下げるしかない

 中川昭一さん(元財務大臣)の話だけど、日本の(精神)医学界というのはアルコール依存症について、本当に無知だと思うんだ。あの人、自分でアルコールがやめられないんだから、医療機関できちんと治療させればよかったのに、テレビに映っていたでしょう。後援会長だという人が壇上に上がって「もう、こいつには酒を飲ませない」とか息巻いていた。「断酒宣言しろ!」とも言われてたな。
 中川さんからすれば、相手は地元の後援会長だから、裁判でヤク中が「もう二度としません、ごめんなさい」と言うのと同じで、ひたすら頭を下げるしかない。周囲も、本人に頭を下げさせてしまえば、それで終わり。アルコール問題なんて、低姿勢で謝ってしまえば、批判なんかそのうちに収まるという発想なんだ。そうして本人をますます追い詰めていく。
 そしたら、本人は何をしなくちゃいけないか? やめられないんだから、病気なんだから、当然、隠れて酒を飲むようになるよ。自分の部屋で布団被ってさ、奥さんや子供さんに聞こえないように、こうウイスキーの瓶のふたを用心深く「カチっ!」とかさせてさ。本人にはあの音がやけに大きく聞こえるんだろうな。目に浮かぶよ、その光景が。僕も昔、シャブで同じような体験してきたからさ。

 ●基本は人間が大臣になっただけ

 恐らく中川さんは、なんとか家族に知られないようにして家で酒を飲んだんだろうな。明日起きられないと困るから、睡眠薬も一緒に飲んだんだろうと思う。睡眠薬とアルコールは、酔いのレベルが同じだから酩酊(めいてい)すると同じような症状になる。いったい、あの人に処方箋を出していた医者は誰なのかね。 責任問題だよ。
 それでなくてもテレビはバッシングするでしょう。格好の批判材料だからね、大臣のくせに、って。そりゃ中川さんは政治家の家系に生まれて、将来は大臣になることが嘱望されていたかも知れないけど、基本は人間が大臣になっただけでしょう、東大出だから頭の出来は違うとしても、ぼくらと同じ人間だよ。病気(依存症)は大臣であろうと、山谷のプータローであろうと、誰でもなるんだよ。病気は人を選ばない。
 注意してみれば、日本ではアルコール依存症の公務員って、ほとんど表に出たことがないでしょう。俺はアルコール依存症だとはっきり言った公務員がいるかね? 飲酒に絡むトラブルで公務員が新聞に出たことがあったかな? みんな公務員はアルコール依存症にならないと思っているんじゃないか。でも、公務員には意外とアルコール依存症が多いんだな。

連載NO4
ダルクでは薬物を使わないクリーン期間の長い先輩入寮者が新入寮者の鏡になる
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